すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ食べ歩きを行っております。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視。鮨と密接な関係にある日本料理や郷土料理の名店も紹介。実は若輩者ですが向学心と感謝の念を忘れずに続けていきたいと思います。

すしログ No. 211 鮨みなと@旭川(北海道)

近年、札幌は鮨店のレベルアップが目覚ましく、

全国トップクラスの「鮨の街」だと感じるところです。

東京を除くと、福岡と双璧を成す鮨大国です。

しかし、旭川となると!?

旭川と言えばどうしてもラーメンのイメージが強いのではないでしょうか?

僕も旭川に鮨のイメージが無かったのですが、

こちらでは札幌の下手なお店を凌駕する、上質な握りを頂けます。

実は、こちらに伺うため(だけ)に旭川宿泊としました(笑)

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現在、オープンから17年が経過したお店は予想外に大箱で、

カウンターだけで11席あります。

僕は大箱の鮨店には危惧を抱く性質なのですが、

親方・中港大将(なかみなと たかゆき)さんはスピーディに回しておられ、

危惧は杞憂に終わりました。

そして、握りのみならず酒肴も多種多様。

中港さんは道産食材に江戸前の仕事を施すと共に、

道外からの仕入れのパイプも持っておられる点が武器だと感じました。

 

こちらのシャリは赤酢を用いつつ、米酢も効果的にブレンドされております。

旨味を付加しつつクセを抑えたシャリ。

食べ疲れない赤酢のシャリと言えます。

やや硬めに炊き上げて、ぱらりとほどけます。

親方の握りの技術も高く、手数は4手~6手以内に収め、速い。

類まれなる握りの速度と精度が大箱経営を可能にしているのだと、

目の前で体感しました。

 

僕は握り主体で頂く事が多いのですが、

当日は台風の影響で素材が少ないと思われたので、

今回は酒肴もたっぷりと頂きました。

結果的に、握りの種類も多かったのですが、

内容的にもお会計的にも大満足でした。

いつ伺っても満足させてくれるお店なのではないかと思います。

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銀杏の素揚げ

秋の定番。

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旨味がグイグイと広がる。

柑橘はカボスを使用しつつ、少量なので主張し過ぎない。

生の青海苔と頂いても、香りが加わり中々面白かった。

尚、塩はボリビアの岩塩。

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ツブ貝

噴火湾産。

甘みが来て、軽い苦みが滲み、雄々しい香りが広がる。

モノの良さを感じる。

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水蛸の柔らか煮

ふっくらと柔らかく炊いており、しっとりとほどけゆく。

甘みはほのかで、上品。

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蝦蛄

小樽産。茹で置きの蝦蛄を殻ごと炙ってから提供。

炙る事で甘みを引き出しており、香りも良い。

香りの良さに感動する蝦蛄であった。

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蟹と海胆の茶碗蒸し

蝦蛄を頂いている途中であり、やや提供のタイミングが早かったが、

味わいは見た目を裏切らない。

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秋刀魚

さっと炙り、肝のペーストを添えて。

肝は炒っているそうで、香ばしい。

2017年は小型のものしか上がらない寂しい状況であったが、

質を補う「仕事」で満足感を与えて頂いた。

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蒸し鮑

三陸産。波の打たせ方が良く、包丁の腕を見る。

鮑は香りが良く旨味も強く、舌に触れた瞬間にゼラチン質の粘りを感じさせる。

火入れ良好。

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肝のペーストは酢飯と共に。

肝の癖を抜いており、旨い。

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鮟肝

余市産。包丁でなく箸で千切る。

超しっとり且つ濃密な食感!

そして、香りも非常に良い。

甘みを抑制している点も嬉しい。

しっとりに仕上げるお店でも甘みが強いところが多いが、

個人的には脱却してもよろしいかと思う。

旨味に甘みを重ねると、結構舌にズッシリ来るので。

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ボタンエビの頭

身と味噌をなめろう風に和えた酒肴。

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鱈の白子

いわゆる「タチ」。旨い!

走りだが、炙る事で表皮に香ばしさと食感を与え、

噛み締めた途端に旨味がトロッと溢れ出る。

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ノドグロ(赤ムツ)

夏は焼いて土佐酢と葱で供されるそうだが、寒いのでタレ焼きにと。

しっとりした火入れも良く、脂が食欲を刺激。

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鰤のハム

塩漬けにした後スモークし、ハム状に。

桜のチップを用い、しっかりと燻蒸香を付けている。

 

この後、握りに移行します。

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ガリ

甘みを付け、辛みは穏やか。

赤酢も使用しており、じんわりと旨味が広がる。

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春子

昆布〆。割としっかり目に〆ているが、食感はしっとり。

グルタミン酸の付着と昆布の香りは極控え目。

聞けば、身の方のみに昆布を当てているそう。

包丁も良い。

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松皮鰈

ぷりぷり、パツパツ。

食感が実に気持ち良い。

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ボタン海老

甘みが非常に強く、食感がこなれている。

伺ったところ、矢張り1日寝かせておられた。

しかし、バツッとした食感も残されており、

ボタンエビらしさをキチッと味わわせてくれる。

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鮪中トロ

大間産。甘みの後に酸味が非常に良い感じで高まる。

3日ほどの寝かせとの事。

これも包丁が良い。

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鮪トロの漬け

良い塩梅の漬け加減。

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北寄貝

知床産。炙りによる強い香りの後に、甘みが高まる。

香ばしさと甘みの共演。

塩とカボスを効果的に使用。

やや歯切れが気になったので、包丁をもう少し深く入れても良いかも。

北海道での普通の食べ方からすると、十分に歯切れが良いかと思います(笑)

あくまでも、鮨としてのマニア的な感想です。

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帆立

室蘭産。手で割かれている。

矢張り帆立は手割きに限る。

表面積が多くなり且つ波状的に舌に触れる事で、

包丁で切りつけるよりも甘みを感じ易く、食感も向上する。

モノ自体も甘く美味しい。

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ズワイガニ

旨いが、温度を少し室温に馴染ませると更に美味しくなる。

混んできたので、大変だとは思うが。

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キンキ

漁師さんから直で入れられたキンキ(キチジ)。

実は台風の日に伺ったのだが、素晴らしい信頼関係に基づく仕入れ!

炙りつつ、生に近いしっとりした食感を楽しませてくれる。

そして、口に脂の旨味が横溢する。

余韻が炙りの香りを超え、旨味が心地良い残響となる。

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根室産。2週間熟成!

熟成仕事の妙があり、旨味と食感を楽しんでいると、最後はとろける。

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淡路産。この時期にして強い旨味。

包丁も薬味も良い。

塩を降って脱水した後に軽く酢洗いしている。

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エゾバフンウニ

浜中。甘みが強く、明礬の収斂味は極軽い。

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いくら軍艦

軽やかにぷつっと弾け、とろとろ。

出汁醤油漬けかな。

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青森産。〆てから4日寝かせ、その後藁で1~2分皮目のみを燻している。

しっかりした燻蒸香に鯖の香りが追い討ちを掛け、

脂の旨味も活きている。

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オオスケ

別名マスノスケ、和製キングサーモン。

トゥルントゥルンな口当たりで、トロトロととろける。

寝かせていないそうで、驚異的な脂の質に舌を巻く。

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穴子

とろんとろんに煮た上で、炙って香ばしく。

こちらの炙りは全体的に香りを強く付ける仕事。

煮ツメは濃厚で、甘みもしっかりしたもの。

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女将さん(お母様)の手による漬物

最後にサービスで頂きました(笑)

これが美味しく、嬉しい締めになりました!

 

是非とも再訪したい名店です。

 

店名:鮨みなと

シャリの特徴:赤酢と米酢をブレンドし、赤酢の良さを引き出したシャリ。やや硬めでほどけ良い。

予算の目安:12,000円〜18,000円

最寄駅:旭川駅から900m

TEL:0166-22-7722

住所:北海道旭川市三条通5-左9

営業時間:18:00~23:00

定休日:日曜(日・月連休の場合は日曜営業、月曜休み)

 

ご参考になりましたら幸いです!

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