すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ食べ歩きを行っております。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視。鮨と密接な関係にある日本料理や郷土料理の名店も紹介。実は若輩者ですが向学心と感謝の念を忘れずに続けていきたいと思います。

すしログ No. 197 一心鮨光洋@宮崎(宮崎県)

こちらは宮崎で絶大な人気を誇る鮨店です。

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ファンは宮崎県に留まらず県外の方も多いようで、

訪問の際にも他県の方が複数おられました。

お店はカウンター正面に長い窓があり、庭が見えて開放的。

カウンターはゆったり12席、他は2テーブル…と思いきや、

建物の奥に部屋がたくさんあり、お手洗いに行く際にビックリしました(笑)

 

こちらのお店は県外の百貨店の催事を頻繁に行っており、

それが奏功して県外のファンが多いのかもしれません。

僕も東京・高島屋にて開催される時に伺いました。

ただ、その際には催事でアウェー環境と言うのを考慮しても、

 正直なところ琴線に触れませんでした。

しかし、この度お店を訪問してイメージが一新。

催事の時とは全く異なる完成度であり、

むしろ催事云々と言うよりも2年前に比べて格段に進化された…と推察しました。

催事では不発だった【鮪の塩漬け】や【海老の漬け】などは完成度を高め、

仕事の独創性のみならずシャリとの調和も抜群でした。

他の仕事やタネの質に関しても目を瞠るものがあり、

率直に申し上げて感動的な味わいでした。

親方は不在にされる事が多いとフロアの方から聞きましたが、

今回は幸運にも親方の握りで、心より満足した次第です。

 

握りは4手ほどで正確に握られており、

【カボチャ出汁を用いたシャリ】は酸味が立ち、塩気は穏やかで、硬め。

口の中でのほどけ加減が理想的でした。

 

また、細かいポイントとして、氷の上で山葵や酢橘を保管されている点、

檜の香りの付いた熱々のおしぼりを最後に出される点なども印象的でした。

香りの付いたおしぼりは気持ち良いものですが、

鮨店では指に香りが移る可能性がある為、最初に出さない方が良いと思いますので。

 

頂いた握りは下記の通りです。

(下記は親方の握りについての記事となります)

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ガリ

シャリッシャリッと程良い食感に柔らかさも併せ持つ。

酢をまろやかに利かせ、効果的に甘みを使い、旨味が強い。

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キンダイ

日南辺りのもの。

ぷりぷりした食感の後、とろとろとほどける繊維質。

タイ類の甘みに加えて酸味もある点が特徴的。

香りも十分に楽しめる。

旨味の方向性から熟成を掛けていると感じたが、2週間との事。

魚味、香りの残し方が巧い。

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槍烏賊

極細に包丁を入れ、口の中で瞬時にほどける。

塩と酢橘の使用量も良い塩梅。

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金目鯛

漬けにしており、比較的軽めで10分程度。

包丁を入れた瞬間、刃が脂でギラついた。

味わってみると、期待通りの旨味!

少量用いた酢橘が味を引き締め、甘みにダレない。

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鮪中トロ

塩漬け。催事で食した懸案の仕事であったが、抜群に旨い。

熟成で旨味を凝縮し、塩漬けで香りを凝縮している。

切り付けは非常に肉厚且つ、最後の立て方が凄い。

味わいとしては旨味に加えて酸も程良く乗っており、心地良い鉄の香りもある。

時期を考慮するとかなりのクオリティで、モノ以上に仕事の秀逸さを実感した。

頂いた後に聞いてみたところ、産地は福岡産とのであった。

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包丁の切り付け違いでの食べ比べと言うのも面白い。

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モノが良く、〆加減も抜群。

皮下脂肪はむっちりしており、瞬時にとろりととろける。

鮪、鰯の後にお茶の差し替えがあり、タイミングが良い。

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鯖寿司

トロのような鯖!

二枚重ねているとは思えない程のほどけ加減で、消える。

薄切りの大根を噛ませている点も、食感的にも味わい的にも良い。

昆布は歯切れは悪くしているものの、旨味は乗っており上質。

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効果的に波を打たせて切り付けており、香りが素晴らしい。

ぷるぷるな食感は柔らか過ぎず歯切れが良い。

とにかく旨味と香りがしっかりな鮑。

そして、一番乗りでお店に到着したが、

この時期は早めの時間に限ると再認式。

鮑は蒸し立てがベストで、切り付けた瞬間の香りもご馳走だから。

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車海老

漬けの車海老。これも前とは比べ物にならない精度の仕事。

甘みは言わずもがな、香りも引き出されている点が印象深い。

良い意味での車海老の香りが鼻孔をくすぐる。

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根付きの白鯵。

生姜と葱は混ぜ合わさずにごく少量を使用。

もの凄い脂で、食感はぶりぶり。

そして、爽快な香り。

脂が圧感だが、シャリの酸味が奏功し、余韻は爽やかにまとめられている。

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海胆巻き

たっぷりと使用。巻物にする事でねっちり感がアップし、

シャリの酢と効果的に混ざる事で乳化的な味わいを楽しませてくれる。

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穴子

とろとろな食感に仕上げ、風味はしっかり。

煮ツメはサッパリよりは濃厚寄り。

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味噌のコクと香りが印象深く、伺ったところ特注品の3年熟成モノとの事。

若芽は食感良好で、豆腐も大豆の香りが楽しめる。

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青島産。とろーりとした身から程良い旨味が滲み、すっきりした酸味が引き締める。

実に気持ち良い味わいの鰹だった。

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胡麻穴きゅう

ふわとろ穴子に瑞々しいキュウリが相性抜群。

大衆的なイメージの巻物だが、味わいは上質。

シャリの酸味もアシストしているからか。

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玉子

しゅわーっとした食感で、かなりきめ細かい玉子。

卵の風味が豊かな玉子焼きで、見た目の美しさは特筆モノ。

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プリン

甘みが控え目で、これもまた卵の風味が心地良い。

 

極めて印象深い鮨店です。

 

店名:一心鮨 光洋(いっしんずし こうよう)

シャリの特徴:酸味が立ち、塩気は穏やかで、硬めで、ほどけ加減は理想的。

予算の目安:握りは8,640円(10貫)、10,800円(12貫)、12,960円(15貫)の3本立。

最寄駅:宮崎駅から1,000m

TEL:0985-60-5005

住所:宮崎県宮崎市昭和町21

営業時間:昼11:30~14:30(LO 13:30)、夜18:00~22:30(LO 20:30)

定休日:不定休

 

ご参考になりましたら幸いです!

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