すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ食べ歩きを行っております。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視。鮨と密接な関係にある日本料理や郷土料理の名店も紹介。実は若輩者ですが向学心と感謝の念を忘れずに続けていきたいと思います。

すしログ日本料理編 No. 87 壽山@札幌(北海道)

こちらは札幌で高い人気を誇るミシュラン獲得の日本料理店です。

ネット上の写真を確認したところ、正統的な京料理の匂いを感じたため、

この度1ヶ月以上前に予約の上で訪問しました。

お店は一日前に伺ったひでたかさんのすぐ近くにあり、思わず苦笑。

札幌ではほとんどホテルとこのエリア間しか移動しませんでした。

すすきのでも落ち着いた場所にあり、店内も広くはありませんが、寛げます。

料理を頂いた感想としては、正しくイメージしていた通り王道を行く日本料理で、

そこにアクセントとして道産食材が用いられており、総合的な満足度は非常に高い。

ご主人は素材の引き立て方に精通されており、調理は洗練されております。

過剰な装飾が無いので、実に腑に落ちる味わいの料理ばかりです。

北海道で道産食材を駆使したお店だと酒房しんせんがありますが、

こちらは真逆の魅力を持っていると感じました。

旅人であればかなり日本料理が好きな方、

北海道の方であれば本物の京料理を求められる方にヒットするかと思います。

僕が京都で好きな、御料理はやしさんに通ずる魅力のある料理です。

 

日本酒は二世古・生酛純米原酒を2合頂きました。

頂いた料理(1万円のコース)は下記の通りです。

コースは3段階に価格が分かれておりますが、

上のコースにすると、焼きもののトキシラズがアカムツ(のどぐろ)になったり、

土鍋ごはんのホッケが鱧になったりと、西日本の高級食材になっておりましたので、

旅行者の方であれば僕と同じベーシックなコースの方が面白いのかもしれません。

 

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水無月胡麻豆腐

食感、風味ともに濃厚で、そこに醤油をキリリと利かす。

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冷やし茶碗蒸し

とうきびのすりながしを掛けた、北海道らしい茶碗蒸し。

とうきびの穏やかな香りと優しい甘みに癒され、中から現れる鮑に笑顔。

出汁の加減も優しく、とうきびの優しい風味が活かされている。

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お造り

鮃、ツブ貝、海胆。

鮃はみっちりした繊維質が印象的で、香りも楽しめる。

ツブ貝は包丁で歯切れの良さを演出し、旨味たっぷりでシャクシャク。

海胆は函館産。塩水海胆と思われ、ストレートに美味い。

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鱧とじゅんさいを用いた京の王道を行く椀。

北海道で頂くと言うのが面白いが、味わいとしても非常にクオリティが高い。

吸い地は本枯節をスッキリと用い、昆布のまろみある旨味。

塩気は控えめで上品。

かなり好みの味わいだったので伺ったところ、

昆布は利尻を66℃で2時間煮出しているとの事。

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山中塗の椀も美しい。

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八寸

ずいきの胡麻掛け、玉子、車海老、玉蜀黍の揚げもの、蛸の旨煮、枝豆、茗荷の甘酢漬け。

蛸の煮ものに水蛸を用いているところが北海道らしい。

柔らかくも、ぷにゅっ、くにゅっとふくよかな食感がある。

玉蜀黍(とうきび)は宮崎産のゴールドラッシュ。

玉子は卵のみで作られており、メレンゲを用いしっとり 、しゅわっとした食感。

ずいきも処理が良く、しゃくしゃくと気持ち良い。

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トキシラズの焼きもの

トキシラズ以外は青梅だけと言う、シンプルな盛り付けが日本料理好きにはグッときます(笑)

モノの良さと焼きの技術を見よ、と言った印象。

トキシラズは幽庵地で、酸味に程良い醤油が素敵な塩梅。

トキシラズらしい上品な脂を楽しませてくれる。

青梅が甘過ぎないところも良い。

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炊き合わせ

石川小芋と賀茂茄子。

完成度が実に高い炊き合わせで、個々の食材の良さが出ている。

ひとえに素材への火入れと出汁の加減によるもの。

こう言った素朴ながらに実直な御料理を楽しめる感性を持てて良かった(笑)

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ホッケご飯

これは白眉。ホッケの香りが食欲をそそり、

皮目の脂の旨さと香ばしい香りがお米に滲んでいる。

身はふっくらホロホロ。

ホッケの旨味が活きており、大変美味しいご飯。

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今や価格が高騰してしまったホッケだが、

焼きものとは全く異なる印象を与えてくれる。

これもまた、ひとえにベースの出汁によって魅力が引き上げられている。

止椀は赤出汁で、鰹の利かせ方がご飯と対照的で良い。

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水菓子

夕張メロンとピオーネに、小樽のワイン・ナイアガラを用いたジュレ。

個々の果物も抜群に美味しいが、ワインの葡萄感が満載なジュレも秀逸。

 

コスト、内容に対する満足度は非常に高く、

次に札幌に行く時も立ち寄りたいと思いました。

 

店名:壽山(すやま)

食べるべき逸品:完成度の高い京料理をベースに、道産食材をアクセントとして用いた正統日本料理。

予算の目安:コースは1万円、1.5万円、2万円の3本立

最寄駅:すすきの駅から450m

TEL:011-522-2757

住所:北海道札幌市中央区南七条西4丁目 プラザ7・4浅井ビル3F

営業時間:18:00~23:00(L.O.21:00)

定休日:日曜、祝日

※完全予約制となります

 

ご参考になりましたら幸いです!

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