すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ食べ歩きを行っております。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視。鮨と密接な関係にある日本料理や郷土料理の名店も紹介。実は若輩者ですが向学心と感謝の念を忘れずに続けていきたいと思います。

すしログ No. 199 鮨尚充@中目黒(東京都)

かつて雑誌『dancyu』の若手鮨職人特集で拝見し、伺いたかったお店です。

しかし、「芸能人がお忍びで来る」と聞いており、

硬派な自分は中々足を運べずにおりました(笑)

この度、友人のありがたいお誘いがあり、訪問が叶った次第です。

 

店内は予想外に渋い空間で、鄙びた風情を演出しております。

控えめの照明で隠れ家感がありますが嫌らしさは無いので、

さらりと非日常を楽しむ事が出来る、そんな雰囲気です。

 

こちらは握り主体で、間に酒肴を挟む形式。

入り乱れるスタイルは親方のセンスが問われるものだと感じますが、

こちらは効果的に食の楽しさを高める構成となっております。

内容的に握りの比重が大きく、しかもボリューム抜群。

お酒0.5合で2.2万円程とやや高額でしたが、個性が明確に確立されているので、

同じ価格帯の鮨店と比べても費用対満足度が高いお店だと思います。

また、雲丹が旬の時期の訪問となりましたが、

こちらで頂ける雲丹の種類には心底圧倒されました(笑)

塩水雲丹が少なかった点は少々気になりつつも、

取り扱われる雲丹は稀少な上モノばかりなので、

ミョウバンの収斂味はほとんど気にならなりませんでした。

海胆好きであれば、訪問して損の無いお店です。

 

シャリは赤酢主体ですが、見た目の色あいほどに味は強くありません。

聞けば横井の琥珀と與兵衛にミツカンの山吹をブレンドし、

巧いことバランスを取っておられるようです。

小ぶりで硬めに炊きあげられており、ほどけ加減は上々です。

お酢のみならずお米も3種類をブレンドされているそうで、

その中の一つは岐阜の高級米である龍の瞳。

更に、2回転の間に6回も炊かれているそうで、

シャリへのこだわりと美味しさは半端無いと感じました。

頂いた酒肴、握りは下記の通りです。

合間に漬物がたくさん出るところも楽しいです(笑)

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ガリ

シャクシャクした気持ち良い食感に、非常に強い旨味。

辛味も寄り添い、とても美味しいガリ。

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星鰈

酢橘を用いているがごく少量で好感。

引き締まった身に爽やかな旨味が滲む。

2日熟成させているそうだが、食感はしっかりと残っていた。

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蜆のスープ

かなり濃厚な旨味で、口の奥に力強く響く。

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枝豆
香り良い枝豆。

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岩牡蠣

個人的に大好きな小長井産で嬉しい。

とろっと旨い肝で、シャクッとした後にトロトロとろける。

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明石産。皮はぷるぷる柔らかで、身はある程度食感を残している。

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金目鯛

炙りは軽く、食感はぷりぷり。

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烏賊

何烏賊か聞くのを失念したが、トロトロした食感故にアオリか。

若しくは包丁を細かく入れたケンサキイカか。

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毛蟹

根室産。臭みが皆無で旨い。

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新子

熊本産。「まあ、縁起モノってことで…」と控えめなコメントが素敵。

割り酢で1分程度〆ただけなので、さっぱり、しっとり。

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鮟肝の巻物

噴火湾産。スイカの奈良漬が良い仕事。

濃厚な味わいの鮟肝を引き締め、魅力を高めている。

海苔(丸山の極上紺飛び)も香り良い。

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エゾイシカゲガイ

これは食感、甘み的にまあまあであった。

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海胆軍艦

はだての雲丹。それも、たっぷり!

有無を言わさぬ安定感ある美味しさ。

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和歌山産。酸味と旨味のバランスが良い鰹。

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大原の黒鮑!

ゼラチン質がかなり多く、強い甘みが舌に絡みつく。

それでいて、極々軽い苦味も混じっており、独特の風味を楽しめる。

海胆入り肝醤油は磯の香りがかなり強く、少々たじろいだ。

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じゅんさい

白神山地のもの。前々から頂きたかった産地のじゅんさいで、嬉しい!

じゅんさい特有の香り、食感、瑞々しさの全てが揃っており、

期待以上の味わい。

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宍道湖産の天然モノ。

昨今人気が集中している産地。

脂がぷるぷると旨く、香りも強過ぎず程良い。

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鮪中トロ

噴火湾43キロ定置網。酸味が気持ち良く、いかにも夏鮪。

惜しむらくはシャリの交換に伴い、温度が鮪に対して高かった点。

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鮪大トロ

大トロだが酸味があり、旨味も夏の小型の鮪としては中々。

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おはぎ

使用する鮪は境港の巻き網による118.6キロ。

やま幸さんは巻き網の鮪を結構仕入れているのだろうか?

実は初めて頂くすし匠が編み出した「おはぎ」。

沢庵をかなり控え目に用いている点が好印象。

沢庵の風味は穏やかで、食感と甘みを付加する役割を担っている。

そこに鮪の酸味が印象的に合致する。

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車海老

茹で上げで、温度の馴染ませ方が良く、旨い。

茹で時間は1分半ほど。

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鯖寿司

大葉、酢橘の皮、ガリ、山葵、干瓢を使用。

鯖は夏なのでゴマサバ。

〆加減は非常にしっとりで、柚子の香りはしっかり目。

爽やかな印象の鯖寿司。

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太刀魚の焼きもの

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出水産で、キロ1万円のもの!

メチャクチャ旨い。

強い脂の濃厚な甘み、癖の無い上品な香りは秀逸。

桁外れに美味しい鯵だった。

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ここで、こちらの夏の名物・海胆祭り。

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聞いてはいたが、圧巻のラインナップだった。

下記に頂いたものはその中の一部。

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いちかわの「赤利尻」三特

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超みっちりした食感で、味わいは濃厚なバフン海胆。

かなり強い旨味が魅力。

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山口漁協の海胆

口どけが良く、サラッとしつつも甘みがある。

こちらは海胆の提供温度も良く、

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カネヨの友禅折

おまかせとして選ばれたのは上記2種だが、

生産者とご主人が組んで商品開発をしたものと聞き、オーダー。

旨いが、赤利尻三特の後だと弱く感じる。

これが悪いと言う訳ではなく、赤利尻のパワーに脱帽。

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穴子

江戸前の旬の時期であったが、敢え無く対馬産。

旨味は強いが、香りは江戸前や瀬戸内のものには及ばない。

ただ、煮ツメが濃いめである点は良かった。

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玉子

宮崎県・飫肥名物の【厚焼き玉子】のような玉子。

つるるんとした食感で、和製プリンと言った印象。

 

ハッキリした個性を持ち、ハイテンションな鮨店です。

 

店名:鮨 尚充(すし たかみつ)

シャリの特徴:赤酢を3種ブレンドし、まろやかに仕上げたシャリ。お米も3種ブレンド。

予算の目安:20,000円〜30,000円

最寄駅:中目黒駅から500m

TEL:03-3712-6999

住所:東京都目黒区青葉台1-28-2 EXA1F

営業時間:18:00~24:00 ※18:00〜、21:00〜の二回転制

定休日:日曜

 

ご参考になりましたら幸いです!

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