読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ鮨の食べ歩きを開始。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視しております。江戸前鮨だけでなく、上方の寿司や郷土寿司も大好きです。鮨と密接な関係にある日本料理、郷土料理の名店も紹介していきたいと思います。

すしログ No. 25  高勢@大塚

店鋪情報 大塚 東京都

f:id:edomae-sushi:20150316222747j:plain

かつて浅草(元は根岸)に存在した高級店、「高勢」の流れを汲む鮨店。

ちなみに、「高勢」のエピソードは中々興味深く、

政財界重鎮の御用達店で、毎晩お店の前には黒塗りの車。

しかし、本業以外の事情で、バブル崩壊と同時に閉店…。

ひとつの時代を感じさせるエピソードです。

金曜、土曜のみ提供されているランチでお伺いしました。

 

鮨勝」とは目と鼻の先で、外観は大塚の歓楽街の名残を思わせる渋い雰囲気。

お店に入ると、寿司屋台を彷彿させる暖簾があしらわれております。


当店はランチでもお任せとなります。
まずは先付が届き、順次握りに移行します。 

f:id:edomae-sushi:20150316222759j:plain


当店のシャリはやや柔らかめで、酢が立ち、ほんのりと甘みを残す。
タネの切りつけに合わせてシャリを成形しているところが非常に興味深いです。

 

タネは玉子の後に中トロと始まり、意表を衝かれました。

f:id:edomae-sushi:20150316222751j:plain

f:id:edomae-sushi:20150316222757j:plain


また、昆布〆の鯛に「梅紫蘇唐辛子」という自家製調味料を用いたり、
鱸を使い木ノ芽をかますなど、奇抜な創作性に富んでおります。


それでいて、印籠詰や煮蛤は濃厚なツメで味わわせる古典的な仕事。
全体を通して、純粋な江戸前仕事と言うよりも、創作を取り入れた仕事であると感じました。


玉子 前掲

芝海老の風味が強くしっとりした食感の玉子。


鮪中トロ 前掲

変わった切りつけですが、ランチとしてはレベルが高く、温度も良好。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222756j:plain

墨烏賊(スミイカ)

包丁が甘く、食感の爽快さに欠けます。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222755j:plain

鯛(タイ)

昆布〆、梅紫蘇唐辛子と独特の仕事。

シャリにタネが勝ってしまっているが、「料理」としては美味しいです。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222754j:plain

赤貝(アカガイ)

超巨大で度肝を抜かれました。タネとのバランスは考慮の外。赤貝を丸ごと食す為の一貫です。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222800j:plain

鱸(スズキ)

木ノ芽を噛ませた鱸。白身の旨味に輪郭を与え好印象です。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222748j:plain

烏賊の印籠詰め(インロウヅメ)

胡麻は控え目で、上品な仕上げ。濃厚なツメで勢いを付けております。

ランチのお任せで印籠詰めを頂けるのは、非常に嬉しい。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222752j:plain

煮蛤(ニハマグリ)

火入れはじっくり目。これもまたツメが奏功。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222749j:plain

雲丹飯

ここでも酢飯の柔らかさが気になりましたが、軍艦にするよりは良いように感じます。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222750j:plain

干瓢巻

硬めの戻しで、比較的上品な味付け。

海苔は直前に炙っており、香りが満足度を高めます。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222758j:plain

蟹入りの白味噌仕立て。

出汁がしっかりしており手抜きの無いところが好印象です。

 

f:id:edomae-sushi:20150316222753j:plain

水菓子

抹茶のゼリーと餡。

 

こちらは独特のストーリー性があり、それなりのタネを使ってもいるので、
お値段は、老舗としては必ずしも高くは無いと思います。
(8貫相当+先付、玉子、椀、水菓子+干瓢巻追加で3900円)
シャリと仕事のトリッキーさについては、個々人の好みでしょうか。

 

ただ一つ、頂きながら気になったのが、まな板周りの所作。
一言で述べてしまうと、美しさに欠けます。
タネを切りつけた後の包丁やまな板の管理が杜撰で、
他のお客さんの水菓子を切った後の包丁を俎上に乗せられたのには閉口しました。
本山葵を頻繁にすりおろされたり、海苔は握る前に炙られたりと、
細かい気配りをさりげなくされているだけに、残念さが強く残ります。
また、山葵がタネからベチャッとはみ出している鮨も、久々に見たような…。

全体的に、江戸前仕事をベースに個性的な仕事を展開する、高級な街場寿司といった印象です。
シャリとタネの合一感よりも、タネの味付けやインパクトで食べさせる握りかと思います。

 

店名:高勢
シャリの特長:やや柔らかめで、酢が立ち、やや甘め。タネに応じて形を変化。

予算の目安:昼3,900円〜、夜10,000円

最寄り駅:大塚駅から346m

TEL: 03-3941-0984
住所: 東京都豊島区南大塚1-45-3
営業時間:12:00〜13:30、17:30~23:00 ※ランチは金曜、土曜のみ 

定休日:日曜、祝日の月曜

 

ご参考になりましたら幸いです!

にほんブログ村 グルメブログへ