すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ食べ歩きを行っております。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視。鮨と密接な関係にある日本料理や郷土料理の名店も紹介。実は若輩者ですが向学心と感謝の念を忘れずに続けていきたいと思います。

すしログ No. 175 鮨さいとう@六本木一丁目

明けましておめでとうございます。

今年も当ブログをよろしくお願いします!

 

さて、今回は、大体7ヶ月に1度訪問しているさいとうさん。

この度は斉藤親方ではなく、二番手の橋場俊治さんの握りを頂きました。

僕は「何が何でも親方の握り」と言う考えは持っておらず、

付け場を任されるお弟子さんならば、その方の握りもお店の看板である、

と考えておりますので、今回伺い、親方との差が大きいならば、

シビアにレビューしようと考えておりました。

しかし、訪問するとそれは杞憂に終わりました。

 

握り方は斉藤親方に非常にそっくりで、個性的なフォームです。

橋場さんの握りの技術に加えて、シャリの状態は過去で一番良く、

最初から最後まである程度一定でした(最初がやや高めだったが、直ぐに落ち着いた)。

この点において、過去よりも全体的な満足度が高いと感じた所以です。

シャリは鮨の根幹なので。

やや硬めの米粒はほどけ加減が良く、過去に比べて酢が少し強めの印象。

一般的なお店の親方よりも上を行く握りの精度は流石一流店だなと感じました。

将来が楽しみな職人さんだと心から思います。

強いて言うならば、時折少しだけ強く握り過ぎのものがあった点、

漬けの加減が強かったり煮キリの量が多い点、

山葵は前もって擂るよりもこまめに擂った方が香りの立ちが良い点

が改善点かもしれません。

特に二番目は改善されれば格段に美味くなるでしょう。

山葵についても終始気になり、簡単に直せる点なので是非とも。

お店でお伝えしたいところでしたが、

他のお客さんが絶賛されていたので空気を読みました。

この場を借りて書かせて頂く事をご了承ください。

 

トータルで考えて、1万円で頂ける鮨としては、都内でも屈指であると感じました。

「握り原理主義者」(笑)である僕は、夜よりも昼の方が握りと向き合えて好きだなあ。

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定番の先付

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ガリ

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真子鰈

中々の旨味。寝かせすぎておらず、ぷりぷりな食感はシャリとの相性が良好。

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漬けの浸透加減は良好で、脂の旨味も楽しませてくれる。

ただ、前述の通り鰤に付着する塩分濃度が高い印象。

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小鰭

身が薄いものの、最初に旨味が伝わり、香りがパッと広がるやや強めの〆加減は良い。

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鮪赤身

大間産。当日一番鮮烈な印象を与えてくれた(同行者3人も同意見!)。

極めて瑞々しい食感で、旨味がかなり強く、

余韻とともに軽やかな酸味が広がり、美味。

これはモノが良かったので漬け加減も合致していた。

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鮪トロ

温度を適切に戻しており、旨味が伝達する速度が速い。

上質な鮪は脂の融点が特に低いので、濃厚な脂ながらにサラリと溶ける。

この脂の乗りで軽い酸味も楽しませてくれた。

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墨烏賊

酢橘は三滴程度で障らない。

肉厚ながらに歯切れが良く、包丁の入れ方が中々。

パッツリ感よりもトロリ感が強い墨烏賊。

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車海老

火入れがかなり良好で、海老特有のにおいは無かった(初回訪問で気になった点)。

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ぷりぷりの食感で、味らしい香りがしっかりある。

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千葉産。燻蒸香の塩梅が優しくて良い。

脂をしっかりと閉じ込めており、酸味は弱め。

美味しいが、これについても漬けにより塩分が高めであると感じた。

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白海老

とにかくたっぷりで嬉しい。

 

鯖の棒寿司(手渡し)

初めて頂いたが、ストーリーの中でアクセントとなり、面白い。

甘い白板昆布、香り高い胡麻、大葉などがメリハリを付け、

鯖は酢を浸透させた〆加減。

全体的にキリリとした棒寿司である。

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バフン海胆
釧路産。溶け加減がもの凄く、甘くて旨い。

明礬の収斂味も極僅かであり、時期を考慮すると非常に満足度が高い。

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いくら軍艦

口に含むや否やサーッと消える飲み物的ないくらで、

さいとうさんで頂くべきタネの一つだと再認識。

出汁に漬けているので、酒肴よりも握りで頂いた方が印象が強まる。

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穴子

今回は皮をカリッと炙っており、これは良い(前はトロトロ)。

かなり香ばしく仕上げ、旨味も十分。

こちらの煮ツメはサラッとした現代的なものだが、

穴子自体の仕事が強めなので、バランスが取れていると感じた。

(個人的には伝統的な濃厚な煮ツメが好きなので)

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干瓢巻

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玉子
カスタードプリン的!滑らかな食感と強めの甘みが最後にピッタリ。

前よりもトロトロで、よりスイーツ感が強まっていた。

 

初回訪問時から色々と書いておりますが、

また伺いたいと思わせる魅力があるお店です。

二番手さんながらに前回よりも満足度が上がりました。

 

店名:鮨さいとう

シャリの特徴:米酢と赤酢を効果的にブレンドし、ベストの時は温度、硬さともに抜群。

予算の目安:昼6,000円〜、夜24,000円~ ※昼は10,000円のコースがオススメ

最寄駅:六本木一丁目駅から60m

TEL:03-3589-4412

住所:東京都港区六本木1-4-5 アークヒルズサウスタワー1F

営業時間:12:00~14:00、17:00~23:00

定休日:日曜、祝日

 

ご参考になりましたら幸いです!

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