読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ鮨の食べ歩きを開始。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視しております。江戸前鮨だけでなく、上方の寿司や郷土寿司も大好きです。鮨と密接な関係にある日本料理、郷土料理の名店も紹介していきたいと思います。

すしログ No. 161 鮨わたなべ@四谷三丁目

店鋪情報 四谷三丁目 東京都

f:id:edomae-sushi:20160822201726j:plain

7月、8月に立て続けに訪問したので更新致します。

実は、7月お伺いした折に【秘密の雲丹】の情報を頂いたので、

入荷したタイミングで無理にでもスケジュールを調整して訪問しました。

 

お店全体の魅力は過去にアップしているので、この度はダイジェスト版で…

【秘密の雲丹】のみならず、こちらは全国各地の雲丹が頂けるお店なので、

夏場は是非とも訪問する価値があるお店だと再認識しました。

 

先ず、7月訪問時の雲丹。

f:id:edomae-sushi:20160822201132j:plain

日高産エゾバフンウニ、下北産キタムラサキウニ、山田湾産赤雲丹、

淡路島由良産赤雲丹、今治産赤雲丹、熊本産赤雲丹、奄美産シロヒゲウニ。

f:id:edomae-sushi:20160822201121j:plain

悶絶クラスの雲丹の協演です。

 

そして、8月訪問時の【秘密の雲丹】。

f:id:edomae-sushi:20160822201740j:plain

産地は北陸の方で、詳しくはオフレコなのですが、

漁期は僅か2週間と言う幻の雲丹です。

期待を高めて頂きましたが、実に濃厚な味わい。

ミョウバンを使用していないため、雑味が無く雲丹の旨味がどんどん広がる。

そして、香りもしっかりあり、個人的には松山の雲丹に輪郭が似ていると感じました。

スーッと切れる鋭い香り。

そして、粒子は極めて細かく、口に入れた途端にとろけますが、

完全に溶け去らないので存在感のある口当たりです。

いやはや、これには驚きました。

全国各地で様々な雲丹を頂いてきたつもりですが、

今まで頂いたどの雲丹とも異なる独自の味わい。

今でも思い出せる、濃厚で奥深い味わいでした。

 

さらに、その後は淡路島由良の雲丹。

f:id:edomae-sushi:20160822201739j:plain

これも素晴らしい雲丹なのですが、前述の雲丹に軍配が上がります。

単体で食べていたら、深い余韻を感じていたと思います。

由良の雲丹すら圧倒する雲丹を頂けたのは、非常に勉強になりました。

 

この日も雲丹の協演で締めくくり。

f:id:edomae-sushi:20160822201741j:plain

利尻、天草、阿久根産シロヒゲウニ、萩。

この中では、雲丹一般的に喜ばれる「甘みの強さ」で言うと、

利尻が一番強く感じました。

 

雲丹は食べ比べをすると一気に経験値を得る事が出来ます。

甘みだけでなく、香りや食感も大切な素材なので、

ブランドに固執するのではなく、率先して食べ比べをすると面白いかと思います。

 

下記に、他に頂いた酒肴と握りをご紹介します。

今回はシンプルに…

f:id:edomae-sushi:20160822201112j:plain

じゅんさいと小柱

じゅんさいは秋田産、小柱は北海道・野付産。

小柱はむぎゅっとした食感の後に、甘みとほの苦味が漂い心地良い。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201114j:plain

星鰈

東松島産。縁側は素晴らしい味わい。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201117j:plain

マナガツオ

和歌山・有田箕島産。

強い旨味だが上品な余韻、燻蒸香の加減も良い。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201123j:plain

気仙沼産。新玉葱は新潟産。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201127j:plain

縞鯵

鹿児島・甑島(こしきじま)産。

非常に強い脂のパンチと鋭い香り。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201139j:plain

毛蟹

紋別産。イバラガニの内子掛け。あしらいはタケミョウガ。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201115j:plain

ボタン海老

羽幌産。歯応えが素晴らしく、甘みも強い。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201116j:plain

海老味噌と内子の焼きもの

 

f:id:edomae-sushi:20160822201130j:plain

下津井産。柔らか過ぎず香りを楽しませる仕事。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201134j:plain

黒鮑

f:id:edomae-sushi:20160822201136j:plain

房州産。素晴らしい香り!

 

f:id:edomae-sushi:20160822201120j:plain

鰻のすき焼き

宍道湖産。焼き鰻ではなく、すき焼きで出されるところが面白い。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201126j:plain

クロムツ

銚子産。和辛子と西京味噌の相乗効果が良く、後からクロムツの香りも楽しめる。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201110j:plain

イサキの白子

これも面白い逸品。濃厚なコクだが、余韻は上品。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201118j:plain

鮎の茶碗蒸し

稚鮎のペーストを用いた茶碗蒸し。

ペーストながらに鮎の姿、風味を描ける味わいとなっており、

ハイレヴェルな再構築に大満足。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201111j:plain

ここから握りに移行します。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201140j:plain

竹岡産。〆、脱水の塩梅が良い。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201119j:plain

愛知産。脂の甘みが強く、塩を強めに利かせて封印。

脂もさる事ながら香りも良く、スルッととろける食感。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201138j:plain

鮪中トロ

噴火湾66kg。

非常に珍しく、赤酢のみのシャリを使用。

通常は赤酢と米酢を混ぜておられるが、この時期の鮪には、

旨味を補強するために赤酢のシャリを使用されているとの事。

これには心から納得。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201137j:plain

鮪赤身

香り、風味は夏らしい爽やかなものだが、

漬けにしてねっとりした食感を出しており、シャリとの相性が向上。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201129j:plain

新子

天草産。静岡県舞阪などのミョウバンを使用した新子は使わないとの事。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201133j:plain

白烏賊

最初は歯切れを感じさせ、途中からとろりととろける。

この辺りは包丁の入れ方で演出されており、

親方の包丁のセンスを感じさせる。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201113j:plain

タイラギ

愛知篠島産。貝の甘みと海苔の香りが良い相性。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201128j:plain

出汁巻き玉子

 

f:id:edomae-sushi:20160822201122j:plain

海老

 

f:id:edomae-sushi:20160822201125j:plain

穴子

トロトロ系の穴子としては、素晴らしい完成度。

煮ツメが濃厚であればより自身の好みに近い。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201131j:plain

鉄火巻き

鮪が超たっぷりな鉄火巻き。

これにも赤酢を用いており、一体感が秀逸。

酸味と香りが抜ける酸味残る残る海苔の風味とあかずのコクが支える、

 

f:id:edomae-sushi:20160822201124j:plain

玉子

サルエビを用い、甲殻類の殻っぽい香りが良い。

しっとりじゅわっとした食感も魅力的。

 

頂いた日本酒は阿部勘、五凛、蔵王。

 

8月訪問時…

特に印象的だった酒肴から。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201729j:plain

ながらみ

 

f:id:edomae-sushi:20160822201736j:plain

星鰈と白甘鯛

星鰈は固有の爽やかな香りと寝かせた甘みが良いバランス。

白甘鯛は皮目を炙る事で脂の強い甘みが活性化しており、美味。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201730j:plain

ボタン海老

今回は軽く炙っており、前回とは異なる食感と甘みが楽しめた。

特に食感は面白く、プチッと切れた後にトロトロととろける。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201728j:plain

ドウマンクラブ

浜名湖固有のノコギリガザミ。

希少性が高く、こちらでも日によって出会えたり出会えなかったり。

内子をフープロで粉砕したソースが濃厚で旨い。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201735j:plain

新秋刀魚と走りの松茸

8月上旬に嬉しい一皿。

秋刀魚は流石に脂控え目だが、香りは十分楽しむ事が出来る。

更に、松茸の香りが秋刀魚の香りを超えて伝わってくる。

贅沢な出会いものに走りの魅力を痛感!

特に印象的だった握り。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201734j:plain

新子

前回と同じく天草産。成長に伴い、旨味が強まっている事を実感出来て楽しい。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201738j:plain

鮪大トロ

青森県大間産、一本釣りの136kg。

夏の鮪らしい鮮烈な酸味に加えて、旨味、甘みも強くなっており良い感じ。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201737j:plain

鮪赤身

赤酢を強めに利かせたシャリで、一体感を向上。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201733j:plain

新烏賊

墨烏賊のこども。夏はアオリイカや白烏賊が中心だが、握りは矢張り墨烏賊…

こどもであっても、舌に触れた瞬間に墨烏賊である事が分かる。

この固有の弾力こそがシャリとの一体感を高める。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201727j:plain

タイラギ

前回よりも軽やかな苦味と香りが強まっており、味わいが向上。

 

f:id:edomae-sushi:20160822201732j:plain

極めて希少なマダカ。しっかりと火を入れ、噛み締める毎に甘みを滲ませる。

鮑としては独特の仕事。

f:id:edomae-sushi:20160822201731j:plain

酒肴の蒸し鮑のような瞬発力のある官能的な香りは弱いものの、

シャリとの相性はよく、一口ごとに喜びがある。

 

この度の日本酒は、美寿々、十四代。

二ヶ月連続で訪問し、訪問する毎に異なる楽しみのあるお店だと再認識しました。

 

店名:鮨わたなべ

シャリの特徴:米酢と赤酢をブレンドし、酢、塩の加減も穏やかでバランス良し。

予算の目安:15,000円~20,000円

最寄駅:四谷三丁目駅から210m

TEL:03-5315-4238

住所:東京都新宿区荒木町7

営業時間:17:00〜23:00

定休日:日曜、祝日

 

ご参考になりましたら幸いです!

にほんブログ村 グルメブログへ