すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

寿司、鮨、鮓…スシに魅せられた男のブログ。鮨が大好きだ!と確信して以来、全国に及ぶ食べ歩きを行っております。江戸前鮨ではシャリの美味しさと仕事との調和を重視。鮨と密接な関係にある日本料理や郷土料理の名店も紹介。実は若輩者ですが向学心と感謝の念を忘れずに続けていきたいと思います。

すしログ日本料理編 No. 60 鳥新@長浜(滋賀県)

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東本願寺派別院大通寺

 

長浜の冬の名物である【鴨鍋】。

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中でも、こちらは創業を1834年(天保5年)まで遡る老舗中の老舗です。

その味わいは食通、文化人を惹きつけ、稀代の食通・北大路魯山人も通ったそう。

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↑かなり面白い各先生方のコメント(お店パンフレットより)

 

そのような謂れがあるので当然【鴨鍋】を頂きたかったのですが、

長浜を訪問したタイミングは敢え無く鴨の解禁となっていなかったため(笑)、

鰻とドジョウ料理を頂く事にしました。

野鳥の肉と湖魚とはいかにも対極的であるものの、

ベースの調理技術は確認する事が出来るだろうし、

それで美味しいならば改めてリベンジしようと言う魂胆です。

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この度頂いたものは【定食】3,700円。

名前は「定食」ですがちょっとしたコースとなっており、
先付、柳川鍋、う巻き、鰻丼、吸い物、香の物となり、豪華です。

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先付

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子持ち鮎の佃煮。

頂ける時期が限られる子持ち鮎。

子の風味が良く、香ばしく炊いている。

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柳川鍋

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醤油を利かせた味わいで甘みが低い点が魅力。

卵の甘みを感じる事が出来る。

更に、子持ちのドジョウを使っているため、

鶏卵とドジョウの魚卵の協奏も面白い。

川魚特有の香りと牛蒡の香りが何とも野趣に富む。

そして、驚いた点はドジョウを三枚おろしにしている点。

開きは良く見かけるが、三枚におろす事で骨が当たらないよう工夫されている。

ささがき牛蒡にしても、かなり薄く削いでおり、包丁の技術を見る。

技術的な話に流れてしまったが、もちろん味付けも良い。

食べ進めると強い味わいだが、ドジョウの苦味が味を引き締め、

前述の通り甘みが低いため、決してダレない。

香りでコントロールしている印象も抱く。

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う巻き

これはかなり美味しいう巻き。

香り、味わいともにインパクトがあり、一口目からグワッと引っ張る。

切った断面を焼いている小技も気に入る。

卵はジューシィに火入れし、

味付けはいじり過ぎておらず、自然な甘みを楽しめる。

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鰻丼

天然か養殖かは確認しなかったが、

良い意味で雄々しい風味が香り立つ。

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これもまた甘みを抑えており、鰻を活かす味付け。

焼き方は地焼きで、使用する熱源は抜かり無く炭火。

米は硬めにパラリと炊き上げる。

吸い物は昆布出汁をどっしり利かせ、穏やかな甘みがある。

柔らかなテイストで、椀種は湯葉とオクラ。

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真骨頂は鴨かもしれませんが、鰻も十分魅力がありました。

全ての方にオススメすると言う訳ではないものの、

少なくとも鰻好き、ドジョウ好きな方は訪問されると楽しいのではないでしょうか。

単品メニューも用意されております(完全予約制ですが)。

なお、冬は当初のお目当てであった【鴨すき】のみをご提供されており、

お値段は11,000円との事。

今回の定食と比べると随分上がりますが、中居さんから、

「銃は使わず、餌で引きつけ網を使って獲る」との話を聞き、期待が高まりました。

是非ともいつか再訪したいところです。

 

ちなみに、お店で頂いた日本酒・七本槍の製造元、

冨田酒造さん(木之本)に掲げられている看板は、魯山人の手によります。

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しかも「北大路魯山人」と名乗る前のものとの事。

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酒蔵をお伺いし、偶然拝見できてラッキーでした。

 

店名:鳥新(とりしん)

食べるべき逸品:夏は使った鰻とドジョウ、冬は魯山人が愛した鴨鍋。

予算の目安:湖魚の定食37,00円、冬の鴨鍋11,000円

最寄駅:長浜駅から200m

TEL:0749-62-0501

住所:滋賀県長浜市南呉服町9-17

営業時間:11:00~20:00

定休日:火曜

※完全予約制です

 

ご参考になりましたら幸いです!

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