すしログ 〜The Encyclopedia of Sushi〜

全力で鮨の魅力を伝えるブログ!日本料理、郷土料理、和菓子の名店も紹介します。Since 2015

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すしログ日本料理編 No. 197 う晴@大津(滋賀県)

う晴

こちらは滋賀県大津で新たな鰻料理を生み出す職人さんのお店です。

ただ、「新たな鰻料理」と言っても、出されるものは鰻重です。

何が新しいかと言うと、焼き方が独特であるところ。

更に、お客の好みに合わせて焼き加減を変える点も大きな魅力です。

「カスタマイズ可能な鰻重」なんて、他では聞いた事がありません。

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お店は三井寺と言う小さな駅にあり、京都の生命線と言える琵琶湖疏水の近くです。

街に馴染んだ風貌のお店は、既に12年経つそうです。

ネット上の情報は限られておりますが、関西の鰻好きには知られており、予約は前もって行わないと入れません。

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う晴さんの鰻の概観

さて、頂いた感想としては、期待を超える味わいでした。

もう、端的に超美味しい!

関西流の地焼きを進化させた「己蒸し」を駆使し、独特の食感と風味に仕上げておられます。

そして、割く前の鰻を見せてくれたり、鰻の産地ごと、季節ごとのお話を聞かせてくれたりと、一般的な鰻屋さんのイメージを覆すサービス。

大変オープンです。

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食好きには堪らないプレゼンテーションで、大変勉強になります。

熱意と知識に満ちた職人さんですが、基本の技術は明らかに高度。

割き、串打ち共に非常に速く精確だと感じました。

なにせ割いた後も見せてくださるので(笑)

う晴さんの「己蒸し」について

ご主人の「己蒸し」については、写真を見て頂くのが早いです。

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このように巻いて熱を対流させる事で、一般的なものとは異なる火入れを実現されており、鰻の旨味と香りを逃さず高温で仕上げておられます。

あとは時期と産地、魚体に応じて焼き分けているそうなので、凄い。

これは鰻好きであれば、再訪したいと思うはず。

この度は焼き上がりは「お任せ」でお願いしました。

更に「絞る」事も可能との談で、頂いてみて今度は絞って頂こうかと感じました。

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この度の鰻は、熊本県上益城郡甲佐町(こうさまち)産で、400グラムほど。

「脂が軽く、上質な和牛のようにさらっとしているのが特徴」との事です。

身が分厚いので、本当に??と思いましたが、正に仰る通りでした。

そして、「皮が薄くない」ところも特徴となり、それ故に焼きの技術が必要なようです。

 

この度いたもの

うな重6,500円、肝の香り焼き900円

 

う晴さんの御料理の詳細

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肝の香り焼き

吟醸酒で焼き上げて、塩と山葵で頂く。

吟醸酒の香りが良く、肝はむちむち、こりこり!

肝の香りが上品で、苦味が驚くほど弱い。

肝の旨味を感じた後に滋味深い香りがふわ〜んと広がり、軽い苦味が舌の奥に伝わる。

これは素晴らしい仕事!

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ただ、何故か山葵が混ぜ山葵だった点が画竜点睛を欠き残念。

白焼きにしても山葵は必ず本山葵でないと香りと甘みが加わらず、鰻に寄り添わない。

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うな重

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ちらっ…

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皮がパリッと弾けつつ、もっちり感もあり香ばしい。

身の表面はカリッとしている。

皮が厚い鰻を地焼きにするとバリッとしたカリカリ感に仕上がる事が多いが、あくまでも軽やかに弾けるカリッと感が個性的。

中身はふんわりしており、皮下脂肪がトロトロ。

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そして、鰻の香りもある。

香りと言えば天然モノだが、天然固有の力強い繊維質=マッチョ感は無く、それでいて香りを楽しめるのは大変魅力的。

炭の香りも良く、力強い味わいでグイグイと牽引してくれる。

なお、骨は全く気にならなかった。

タレは割と強めの甘みがあるが、鰻の味わいと焼き方、更に炭の香りに加えてお米が大変美味しいので、嫌な甘さに感じない。

お米は炊き加減がバッチリで、硬く炊かずにパラッと鰻を受け止める。

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吸い物の吸い地は、出汁が上品で、まろやかな味。

 

関西で鰻だと、確かに卓越した一軒だと感じました。

 

店名:う晴(うはる)

予算の目安:うな重6,500円など

最寄駅:京阪三井寺駅から210m

TEL:077-575-2379

住所:滋賀県大津市浜大津3-3-2

営業時間:11:30~~13:00

定休日:水曜(祝日の場合は営業)、第2火曜

※完全予約制です